寂しさ
どうしようもなく寂しさを感じる。
どうしようもないから寂しさを感じるなのかもしれないが、どちらでも良い。
本当の意味で人は一人にはなれない、誰しも誰かに助けられて生きている、というような言説がある。
それはまあそうだとして、それでも僕たちはどうしようもなく寂しさを覚える瞬間がある。
誰かと楽しく過ごした後、生の後先について考えてみる時、別になんということもないタイミング。
寂しさは、心を満たすか、他の何かのおかげで気にならなくなることで、視界からいなくなる。でも、寂しさが消えたり無くなったりすることはない。寂しさを解消するなんてきっと誰にもできない。
寂しさは可哀想だ。姿を見せれば疎まれ、形が見えなくなれば気にも留められない。
まるで僕みたいだ。
ああ、寂しさって僕なんだ。
どれだけ他の人と楽しく遊んだって僕は僕のままだし、僕を解消するなんて僕にはできない。
ふとした時に僕は僕と向き合うし、僕は僕を離れて一人になんてなれない。
だから僕はどうしようもない僕をいつも感じるし、どうしようもないから僕を感じるんだ。
もしどうしようもない僕がどうしようもなくなくなったら、僕が僕と親しむことができたら、その時僕の寂しさはどうなるんだろう。
部屋で寂しさを撫で回しながら考えてみようか